肉体をなくすことを痛がるような日記の記述(が最後の方にあったと思います)それに拳銃をくわえても、口がふるえてカチカチ言わせるムービー。
この「ためらい」というか、拳銃と歯が当たって奏でる音に自分は最初から最後まで玲音に人間らしいリアルさを感じました。結局ワイヤードに存在した何かが玲音を依代として顕現しレインとなった。玲音はレインのインターフェースとなってしまったので、結果的に玲音と玲音に関わりのある人をワイヤードに引きずり込んだ −−− と云う印象です。
他にも、玲音の寂しいという感情が、レインという能力を得て、自分の近しい人と、一つになりたがらせた −−− という解釈も可能です。この場合でも悪魔と言うより、寂しさという感情に、無機質ではない物を感じます。
でも、いろいろ考えていたら、うすら寒い考えも思いつきました。
ワイヤードの中に箱庭(仮想世界)が出来あがっているという仮説です。
その世界に居るのは、明るい玲音、仲のいいお父さんとお母さん、そして優しいおねえさん(トウコさん)、それから学校には仲のいい女の子の友達や親切にしてくれる男の子。
玲音が普通の女の子として存在できる世界。玲音を裏切らない世界。玲音にとってはとても気持ちの良い世界。玲音にとって・・・ううむ。この場合、箱庭のキャラクターを増やすために現実世界の人々をレインを使って取り込みまくっているのだとしたら、やはり悪魔か。